ADAMTS13(a disintegrin-like and metalloproteinase with thrombospondin type 1 motifs 13)は止血因子であるvon Willebrand因子(VWF)を特異的に切断する酵素(VWF-cleaving protease, VWF-CP)です。ADAMTS13の基質であるVWFは血漿糖蛋白であり、血管壁の損傷によって露出したコラーゲンや、血小板表面の受容体蛋白質に結合することによって、血小板を凝集させる働きを持ちます。通常、ADAMTS13により、VWFが部分的に切断されることによって正常な止血機能が維持されています。何らかの原因でADAMTS13活性が低下すると、血液中に過剰のVWFが蓄積して血小板凝集による血栓を起こし易くなり、血栓性血小板減少性紫斑病(TTP;thrombotic thrombocytopenic purpura)を発症するとされています。
ADAMTS13活性の測定は、従来SDSアガロース電気泳動法にて行われてきましたが、操作方法が煩雑であるために、より簡便で実用的な測定法の開発が望まれています。近年、ADAMTS13の最小基質であるVWF-A2ドメインの73アミノ酸残基(VWF73)に蛍光基を導入したFRETS-VWF73による測定法が開発され、さらにADAMTS13によって切断され生じるVWF-A2断端アミノ酸Tyr1605を特異的に認識するモノクローナル抗体を用いたELISA法による新規な活性測定法が確立されました。
本製品はこのELISA法に基づいた、操作性及び安定性に優れ、SDSアガロース電気泳動法との相関も良好なADAMTS13活性測定試薬です。
 
     
       
  血漿中のADAMTS13活性を特異的に検出します。  
  最小検出感度は正常検体を100%とした場合、0.5%と高感度です。  
  特別な測定機器を必要としません。  
       
     
   本製品による血漿中ADAMTS13活性の測定は、検体中のADAMTS13により切断された生成物を抗GSTマウスモノクローナル抗体とペルオキシダーゼ結合マウスモノクローナル抗N10抗体によりサンドイッチ法で捉えるものです。
  マイクロプレートに固相されている抗GSTマウスモノクローナル抗体にVWF73基質(GST-VWF73-His)を反応させます。次に検体を反応させ、ADAMTS13によりVWF73基質の切断反応を行います。さらにペルオキシダーゼ結合マウスモノクローナル抗N10抗体(酵素標識抗体)を反応させると、切断生成物を挟んだ3者のサンドイッチ複合体が形成されます。
  切断生成物量はADAMTS13活性に依存しますので、その切断生成物に結合する酵素標識抗体の量は、ADAMTS13活性を反映します。従って、尿素過酸化水素(H2O2)及び3,3'-5,5'-テトラメチルベンジジン(TMBZ)を基質として用い、遊離するTMBZ酸化物(発色体)を比色定量して、その酵素活性を測定することにより、血漿中のADAMTS13活性を測定することができます。
 
     
   
     
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